て大きな喜びであ



「気がついたときは、芳雄が芙蓉さんと付き合っておって、彼女はもう身ごもっておった。それが分かったのは、詠美が9歳の時だった」

「元々芙蓉さんは芳雄を慕ってきた人だと聞きました。芳雄はその気持ちにも絆されたのでしょうね。それに、男の子の後継ぎがどうしても欲しかったのだろうと思いますよ」

「ところが芙蓉さんはあまり体が丈夫ではなかったようでな。身ごもってからの体調が思わしくなかった。出産は母子共に危険を伴うので止めた方がよいという医師の忠告があったのじゃよ。そういう意味でわしらは出産を諦めるように芙蓉さんに勧めたのじゃが、芙蓉さんは聞かなかった」

祖母が目頭を押さえた。
「好きな人の子どもをやっと授かったのにここで諦めたら二度とその機会はない、命に代えても生みたいと言ってね…」

「一途にそう思い込んだ芙蓉さんを止められる者はいなかった。芳雄も随分悩み迷ったことだろう」

「そして、結局僕を生んで母は亡くなったのですね」
おれは体の震えが止まらなくなってズキズキするこめかみを押さえた。
美花が体を支えて背中をさすってくれているのがわかり、なんとか気が遠くなりそうになるのを押さえることができた。

「葵の無事な誕生は、関わる者みんなにとっった。そのことは神にかけて間違いのないことだ。葵は祝福されて生まれてきた子なのだ。だが、出産後すぐに芙蓉さんが亡くなり、我らにとっとは同時に大きな悲しみを伴うものでもあったDerma 21 黑店

「芳雄にとっても美江にとっても、芙蓉さんのご家族にとっても辛いことであったと思う。だが、そのことで葵が負い目を感じることはないのだ」

「そうですよ。全ては大人の事情ですからDerma 21 試做。ただ、事実を知ったあなたがその時から心を痛めてきたことは家族皆が知っています」

「芳雄も葵のことは可愛くはあるが、素直に親子の情を表現できていないだけだとわしらは思うてきた。芙蓉さんを亡くしたという痛恨の想いが呪縛となっているように見える。それと、父と子…親子だからこそ、ここまでこじれてきたとも言えよう」

「葵や… 時間はかかるでしょうけれど、いつかは理解しあえるだろうと信じていますよ」
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